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| 山岸 凉子 『天人唐草―自選作品集』 |
読んだ。
数ある山岸コレクションの中で一番好きかも^^ 山岸涼子『天人唐草』文庫版です。 『アラベスク』『テレプシコーラ』などのバレエ漫画で知られ、 『日出処の天子』『ツタンカーメン』などの歴史考察漫画でも名高い 山岸凉子先生の短編集です。 作品の年代はかなりバラつきがあるみたいですね。 内容もバラエティに富んでいますが、 一貫したテーマが流れてるように思います。
収録内容 1 天人唐草 <厳格な父に怯えながら育った響子が、父の本性を知った時、 響子は自身の存在価値すら崩してしまう。そんなある日・・・。> 人間の表裏・脆さを身近に教えてくれます。
2 ハーピー <優秀な進学校に通う少年・佐和。ある日、美人転校生が来るのだが、 品行方正美人優秀な転校生の異質な部分に気付いてしまう。> 見事なストーリーテリングです。面白い!
3 狐女 <貧困の老夫婦に預けられていた、異様に大人びた少年・理。 老夫婦が死んだ事により、血縁である富豪旧家に引き取られるのだが、、、> 横溝正史を彷彿とさせます。傑作です。
4 籠の中の鳥 <山深い村に住む”鳥人”一族の少年・トリ。 彼を育てた祖母が死んだ事により、天涯孤独となってしまう。 彼を学者が引き取って育てる事になり、、、> なんとも非日常を自然に淡々と説得力をもって描いてしまう。 今の漫画家にいないですよね。
5 夏の寓話 <留守番の為、広島に嫌々行く事になった大学生・澄生。 暑い夏に経験する、現代人として忘れてはならない出来事。> 何度読んでも涙します^^; 最後に『ナジム・ヒクメット』という人の詩があるのですが、 胸を締め付けます。
扉をたたくのはあたし あなたの胸に ひびくでしょう 小さな声が 聞こえるでしょ あたしの姿は 見えないの
10年前の夏の朝 あたしは広島で死んだ そのまま 6つの女の子 いつまでたっても6つなの
あたしの髪に火がついて 目と手が焼けてしまったの あたしは冷たい灰になり 風で遠くへとび散った
あたしはなんにもいらないの だれにもだいてもらえないの 紙切れのように燃えた子は おいしいお菓子も食べられない
扉をたたくのは あたし みんなが笑って暮らせるように おいしいお菓子が食べられるように 扉をたたくのは あたし あなたの胸にひびくでしょ
*<死んだ女の子>より
巻末の解説はかの『中島らも先生』! 才人を亡くしてしまいました、、。残念です。
長編もいいですが、短編がいい! 特に初期作品がお気に入りです^^
テーマ:マンガ - ジャンル:アニメ・コミック
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| 谷口ジロー 『孤独のグルメ』 |
読んだ。
何度も読み返してしまいます。 大好きな漫画家の一人。 その中で一番好きな作品かと。 同順で『犬を飼う』があります^^;
この作品はお酒を飲めない主人公が、 空腹を満たすために何を食べようか考えます。 それがなんとも庶民的で一般的です^^ 選び方、選ぶもの。 「ああ、白飯が欲しいなぁ」と主人公が言いますが、 私もよく思います。飲まなくなったので^^;
観光地で食べる<値段の割りに美味くない食事>や、 コンビニでつい買いすぎてしまった食事。 地方で食べる屋台のたこ焼き。 球場で食べるチープなカレー。 無性に食べたくなったのに閉店していたお店、 その代わりに食べたサンドイッチなどなど。。
読むたびにお腹空きます^^ エッセイ漫画の先にある漫画って感じです。 巻末に掲載された原作者のエッセイがまた、 おもしろく、もうけもんです。^^ テーマ:マンガ - ジャンル:アニメ・コミック
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| 萩尾 望都 『ウは宇宙船のウ』 |
読んだ。
何度も何度も読んだ。 初めて読んだのが幼少の頃^^ 別世界に初めて行けたマンガです。 その時の気持ちが忘れられず、 何度も読み返して飽きてしまったのを覚えています^^;
その後は『少年ジャンプ』と付き合い出したり、 『別冊マーガレット』や『少女フレンド』などと浮気したりしましたよ。。ええ。。 やはり昔の彼女が忘れられず、探し回ったものです(−_− 「あの時読んだあのマンガは誰の作品だったか。。」 当然作品名も思い出せず、手がかりは絵の印象と、 話のストーリーのみ。 成人してからやっと見つけた! と思ったら、『山岸 涼子』様でした^^; もちろんガッカリなんてしません。 実は『山岸 涼子』様も昔お付き合いがあって、 探していたのです。。^^ 喜んだもののやはり彼女を忘れることは出来ません。 『山岸 涼子』様を気遣いつつ探し続けました。
古本屋で発見した時は感動でした^^ 懐かしさもありましたが、古さは感じられず、 ゆっくりと噛み砕くように読みましたねー。。 この時に原作が『レイ・ブラッドベリ』と知って、 ほんの少しガッカリしましたが。。 ほんの、ほんんんんの少しね^^;
それからは買いあさりました。 現在手に入るであろう全ての作品は手に入れ、 どれがいいかと考えましたが、 「そんな考えはナンセンスだっ。全て好きでいいじゃないか!」 と叫びながら腕を高々と上げた手には、 『ウは宇宙船のウ』をしっかりつかんでおりました。。(;;
この本の中で一番好きな話は、、、 『みずうみ』 かな ^^;
テーマ:マンガ - ジャンル:アニメ・コミック
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| 杉浦 日向子 『百物語』 |

読んだ。
小説と同じく『マンガ』も同じ作家の作品を繰り返し読んでます^^; 好きな小説家の人数よりも好きな漫画家の方が多数ですね。。 もちろんどちらもイレギュラーはありますが。 単発で読む作品、好きな作家の読まない作品など、、、
で、『杉浦 日向子』です。 この方は江戸風俗・文化に大変造詣が深く、 『北方謙三』や『宮部みゆき』などがご教授賜っていたほど。 どうもそっちの方が忙しくなったようで、 1993年漫画家引退。 文化活動を精力的に行ってたようです。 NHKの番組『お江戸でござる』の解説が有名かと。 残念な事に2005年夭逝。 好きな『漫画家』だったのでショックでした・・・・
さて、この作品。 杉浦作品の中で一番好きです。 『風流江戸雀』も1番かな^^; 表題の通り『百物語』です。内容は江戸時代です。 狐狸妖怪話が多いです。時代です。古き良き日本です。
『ご隠居』が植木職人に「珍しい話はないか」と、 所望する場面から始まります。 その後、様々な人々から話を聞いて都度、線香を1本たてます。 話の中の登場人物は叫んだり、恐怖にのたまう事はありません。 静かに語られます。 「だから何?」的な話がほとんどで、 起承転結のない話がほとんど。 でも、実際に身の回りで起こる不思議な出来事は、 「????」で、人に説明してもうまく伝えられないものでしょう。 それがリアルであり、本当の怖さではないかと思います。 全編通じて何とも言えない郷愁があり、 その不思議さと怖さが心地よく、 枕元の本として最高作品です。
☆紹介抜粋☆ 百物語 其ノ四十一 『地獄に呑まれた話』 *舞台は九州雲仙の地獄谷のような煮えたぎる池のほとり。
或る旅の父子 地獄谷という所を 通りし折の事。
子供が煮えたぎる池を覗き込みながら、 「怖いねぇ、凄いねぇ」と関心します。 父が子のそばにしゃがみこみ、 なんの躊躇もなく人差し指を池に浸けます。 す っと。 煮えたぎる池に浸かっている父の指を見て 子が心配になり、「おど、、、」と問いかけます。 しかし父は 「それほど熱くはない」 無表情で平坦に答えます。 そして、す っと指を抜くと、途端に熱く感じ、 「熱い!熱い!」 転がって熱がります。 ですが、また当然のように池に浸けます。 今度は手を。
こうしていると 何でもないのに 引き抜く途端 燃えるように 熱くなる。
浸けた右手が言うことを聞かないのか、 左手で右手を池から引き抜きます。 途端 「うああっ。うー。うう〜ッ。」 熱さを感じ、たまらず両腕を肘まで浸けてしまいます。
何とした事だ。
子は心配を通り越して怖くなり、 「おど、行こう、おど!」と半べそかきます。 しかし、子の心配をよそに父は、、
ああ、 心地良い。
まるで 真綿の中だ。
子供が地獄池のほとりで泣いているのを、 旅の僧が見つけます。 僧は地獄池にはまったのであろう父親を助けようとします。 「どうなすった。さあ、これに掴まりなさい。」
行きずりの僧が 見た時には 首ばかり出し、 いくら呼べども 只にこにこと 笑うのみにて 答えなし。
その有り様 余り惨き事とて、 子供を伴いて 即ち去りしと。
テーマ:マンガ - ジャンル:アニメ・コミック
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